創剤フォーラムでは年1回,薬剤学に携わる企業研究者ならびに大学関係者を中心とした「薬剤学懇談会研究討論会」を開催しております。本会は薬剤学をより一層発展させる趣旨のもとに1964年に「薬剤学懇談会」として発足し,薬剤学に携わる研究者による活発な議論の場として,多くの実績を残してまいりました。
この度,「第5回令和の薬剤学を考える懇談会(第60回薬剤学懇談会研究討論会)」を徳島にて,2025年6月5日(木)~6日(金)に開催することになりました。今回は1泊2日の合宿討論会の形式(宿泊はシングルルーム)といたします。
令和時代という新たな時代に突入し,薬剤学も大きな変革の時を迎えています。新たな医療技術の発展,デジタル技術の急速な進化,社会構造の変化,それら全てが薬剤学に新たな可能性を提示しています。しかし同時に,それらを適切に活用し,より良い医療を提供するための基盤となる薬剤学の研究が求められています。今回のテーマ「これからの薬剤学を支える基盤研究」は,そのような背景から設定したものであり,私たち薬剤学研究者が新たな時代にどのように立ち向かうべきか,その方向性を共に考える場となると期待しています。特別講演として,寒川克也先生(徳島県警)に科学捜査研究所での取り組みについて,米持悦生先生(国際医療福祉大学) に計算化学を用いた物性研究についてお話しいただく予定です。イブニングレクチャーでは,原島秀吉先生(北海道大学)にこれまでの DDS 研究のご経験と未来への展望についてご発表いただきます。さらに,依頼講演として,生物薬剤学,物性研究,DDS研究そしてDX関連の各分野の先生方にもご講演をお願いしております。
多岐にわたる分野の先生方からの貴重な知見を共有していただけることを楽しみにしております。本懇談会が,参加者の皆様にとって有意義な情報交換の場となることを心より願っております。皆様のご参加をお待ちしております。